亡くなってから火葬まで
お通夜と告別式の違い
親族や友人、知人が亡くなって、通夜と告別式の知らせを受け取ったことがある方は多いと思いますが、人が亡くなった場合は一般的に以下のような流れで葬儀が執り行われます。
- 1日目
- エンゼルケアを行って自宅または葬儀社の専用施設に搬送して安置
- 2日目
- 午後に納棺を行い、通夜を行う
- 3日目
- 午前に葬儀→告別式を行い、出棺
- 午後に火葬→精進落としを行う
亡くなった翌日の夜に行われる通夜には、故人と親しかった人が訪れて別れを惜しみます。参列者は亡骸のそばで過ごし、その夜は灯りを絶やさずに冥福を祈ります。翌日の午前中に行われる葬儀・告別式では、まず遺族や近親者が参列してお坊さんが読経をする儀式(葬儀)を執り行い、その後、故人に縁のある友人・知人が参列して最期のお別れを告げる儀式(告別式)を行います。
「葬儀」は厳密に言うと告別式の前に執り行われる儀式を指す言葉ですが、広義には上記の「通夜」「葬儀」「告別式」をすべて含んだ葬式全般を意味します。
お通夜の流れ
- ①受付準備
- 通夜開始の2時間前には喪主および遺族は会場に到着しておき、香典の受け取りや芳名帳・筆記具の用意などの受付の準備を行います。
- ②受付開始
- 通夜開始の30分前から受付を始めます。喪主は参列者への挨拶を行いますが、20分前になると喪主および遺族は会場で着席をしておきます。
- ③開式
- 僧侶が到着して開始時刻になると通夜式開始です。進行は葬儀担当スタッフが行います。
- ④読経・焼香
- 僧侶が読経を行い、喪主→遺族→参列者の順で焼香を行います。
- ⑤閉式
- 喪主が参列者に挨拶すると同時に通夜振る舞いの案内をして、僧侶が退席すると通夜は終わりです。通夜開始から1時間ほどで終わるのが一般的です。
- ⑥通夜振る舞い
- 閉式後は1時間ほど通夜振る舞いをし、故人が生前にお世話になった方々に飲食でおもてなしをします。
以上が一般的な通夜の流れです。喪主および遺族が会場に到着してから通夜振る舞いが終わるまでは約4時間〜4時間半ほどです。
葬儀・告別式の流れ
- ①受付準備
- 喪主および遺族は葬儀開始の1時間前までに集合して、担当者との段取り確認や受付準備、会葬礼状・会葬御礼品などの用意を行います。
- ②受付開始
- 開式の30分ほど前から受付を開始しますが、15〜20分前には喪主および遺族は着席しておくようにします。
- ③開式
- 僧侶が入場し、司会者が葬儀開始を告げます。
- ④読経・弔辞弔電の奉読
- 僧侶による読経が行われた後、弔辞・弔電が紹介されます。
- ⑤焼香
- 僧侶の焼香に続いて、喪主→遺族→参列者の順で焼香を行います。
- ⑥閉式・出棺
- すべての参列者の焼香が終わったら喪主が参列者に挨拶をし、僧侶が退場するのを合掌して見送ってから、司会者が閉式を告げて出棺の準備を行います。参列者は見送りのために外で待機し、喪主および遺族は最期のお別れを行って生花で故人の周りを飾り、棺に蓋をして釘を打った後に寝台車に乗せます。
- ⑦火葬
- 火葬場に到着して納めの式を行った後に火葬します。
- ⑧骨上げ
- 約1時間後に遺骨を骨壺に納める「骨上げ」をします。骨上げは喪主から血縁の深い順に行っていきます。
- ⑨還骨法要・初七日法要
- 火葬が終わったら、自宅または斎場に戻って読経と焼香を行う30分程度の法要を行います。また、初七日法要をこの時に合わせて行うことも多くなっています。
- ⑩精進落とし
- 法要が終わったら、僧侶や参列者などお世話になった人を招いて「精進落とし」と呼ばれる会食を行います。この始めと終わりに喪主が挨拶を行います。
精進落としが終わるとすべての儀式が終了です。喪主および遺族が会場に到着してから精進落としが終わるまでの所要時間は5〜6時間です。