葬儀で喪主がやるべきことまとめ~
喪主は誰がつとめる?
葬儀を行うにあたって最初にやることは喪主を決めることです。喪主は葬儀全般に関することを決定し、様々な段取りを中心となって行っていく非常に重要な存在です。誰が喪主をつとめるかについて明確な決まりや制約などがあるわけではありませんが、やるべきことの内容から考えても故人と最も親しい人や縁の深い人がつとめるのが一般的です。
かつては故人に最も近い男性が喪主をつとめるのが習わしでしたが、近年都市部では特にそうした習慣はあまり見られなくなり、性別を問わず故人の配偶者や子ども、兄弟姉妹などがつとめるのが一般的になっています。
通夜までに喪主がやること
故人が亡くなってから通夜が行われるまでの間に喪主がやることはたくさんあります。以下のような段取りで進めていきましょう。
- ①故人の宗教を確認する
- ②葬儀の形式や規模を考え、予算を決める
- ③葬儀社を選定する
- ④葬儀を行う日程と場所を決定する
- ⑤参列者への連絡を行う
- ⑥返礼品や料理を手配する
- ⑦故人の遺影を準備する
通常は故人が亡くなった翌日の夜に通夜、そしてその翌日に葬儀・告別式を行います。火葬場や斎場の予約が取れない、葬儀の日が友引にあたってしまう、といった理由によって日程が多少延びることはありますが、滞りなく進められる場合は上記の①から⑦までをほぼ丸1日の間に済ませなければならず、特に参列者への連絡は早めに行わなければなりません。そう考えると喪主は大忙しですが、葬儀社が決まればそれ以降の段取りはサポートしてもらえるので安心です。ただし安心してサポートしてもらえる葬儀社を選べるかどうかも喪主の手腕にかかっているとも言えます。
通夜と告別式での挨拶、内容は?
上記の段取りを終え、やっと通夜を迎えると、今度は通夜や告別式での挨拶が待っています。
まず通夜が始まる前に受付で参列者を迎えながら挨拶をし、さらに通夜式でも挨拶を行わなければなりません。この時に行う挨拶は、通夜に参列して焼香をしてくれた故人に縁のある人々への感謝の気持ちを、故人に代わって述べるのが目的です。通夜振る舞いが用意されている場合はその案内をし、通夜振る舞いがない場合は翌日の葬儀・告別式の案内をします。
そして翌日の告別式では、参列者の焼香が終わった出棺前のタイミングで喪主が挨拶をします。この時の挨拶に含める内容は主に以下の通りです。
- ①故人と自分との関係性を含む自己紹介
- ②弔問に対するお礼
- ③故人への生前の厚意に対するお礼
- ④故人の生前の人柄を表すエピソードを紹介
- ⑤今後の遺族への力添えをお願いする
こうした内容を盛り込みながら、できるだけ自分の言葉で伝えることで故人に対しても参列者に対しても気持ちが伝わります。さらに出棺後、火葬と法要が終わった後に行われる精進落としの始まりと終わりにも喪主が挨拶をしますが、すべて参列者への感謝の気持ちを故人に代わって伝えるというのが基本です。気負わず、故人を思いながら落ち着いて行うようにすれば、迷ったり詰まったりすることなく自然体で行うことができると思います。